
| 彼女は見なれた風景の中にいた。そう遠くない過去に見たことのある場所にいた。 華やかな装飾の施された、壮麗な宮殿。それは、かつて彼女が侍女として仕えていた、国王の居城の広間だった。 『そんなバカな、私はもうここにはいない筈・・・』 思わずひとりごちる。 と、そのとき、背後に気配を感じた。 はっとして振り返ったその先には、あの国王がいた。狂気に満ちたあの目で。自分を玩具にしたときのあの笑みで。 そして、忘れられないあの言葉を言った。 『宴には余興がつき物だ。面白いものを見せよう』 彼女の脳裏に、かつての鮮烈な思い出がよみがえる。 『ひっ・・・』 思わずあとずさる彼女。 だが、二歩と歩かぬうちに、なにかが彼女のふとももに巻きついた。ギョッとして足元を見る。いつのまにか、侍女の制服を身にまとっていた。 そのゆったりとしたスカートが不意に大きく広がったかと思うと、無数の触手が溢れ出してきた。そしてそのまま彼女の体に巻きつくと、いきなり股間を貫いた。 『ひぎいいぃ!』 のどから漏れる悲鳴ともうめきともつかぬ声。 いつかどこかで体験した、あの感覚。人でない生物が、自分の体内を汚す感覚。 出入りする触手たちの動きにつられて、彼女の体もがくがくと激しくゆれている。 『あっ・・・あっ・・・はぁっ・・・へ・・陛下・・・どうかお許し・・く・・・うあぁ』 とぎれとぎれ、言葉にならない言葉を必死に口にする。 これも以前言った事のある台詞だ。そしてその哀願に対し、王はあの笑みで答えたのだ。 だが。 『まだ物足りないか、好き者め。ではこれならどうだ』 彼女は違和感を覚えた。こんな言葉は、あの時王は言わなかった。 すると、王の言葉に合わせるかのように、二本の触手が彼女の腹へ伸び、そのまま体内へと侵食を始めた。 『ひっ、ひいいぃ!! お許しください、陛下、陛下ぁぁ!!』 彼女は半狂乱で泣き叫ぶ。だが、すぐに奇妙なことに気がついた。 まったくといっていいほど痛みは無い。血も出ない。その代わりに、現実感の無い快感が彼女の脳へ突き刺さる。 それは、すぐに彼女をよがらせるに充分だった。 『こんな・・・こんなことって・・・』 自分の上げる快楽の嬌声を聞きながら、彼女はぽろぽろと涙をこぼし、絶望的に天を仰いだ。 そして彼女は絶頂へと押し上げられた。 瞬間、目が覚めた。 椅子にもたれていた上体が、跳ねるように起きる。そのはずみで、読みかけの本が床に落ちた。 とっさに自分の腹を手でさわる。突き立った触手はなく、ドレスのシルクの感触があるばかりだ。 「ふぅ・・・」 ため息ひとつ。 「夢・・・か」 そう言いながら顔を上げた。柔らかい春の風が、頬をなでる。汗ばんだ顔に、ひんやりと心地よかった。 目を移せば、豪奢な窓からは、のどかな田園地帯が見えた。 いささか異国情緒が入ってはいるものの、地方貴族の娘として生まれた彼女には、宮殿の窓から見えていた風景よりは、遥かに親しみのあるものだ。 あの出来事のあと、彼女はあまりの仕打ちに耐えかねて国元へ戻った。そこで、たまたま逗留していた隣国の青年貴族に見初められて、彼の元へ嫁いだのだ。 派手ではないが暖かな式を挙げ、二人は夫の城館で生活を始めた。結婚生活は今も良好だ。良人はやさしく、周囲の者も親切な、平穏で幸福な日々。 国王も、宮殿も、今や遥か遠い空の下の事となったのだ。 だが、それでも記憶だけは、思い出したように、不意に生々しくよみがえる。 狂おしいほど忘れたいが、時としてあまりにも鮮明に、夢の中に現れる。 『いつか、この記憶も忘れることが出来るだろうか。悪夢から開放される日が来るだろうか。』 そんなことを考えながら、彼女は窓の外に広がる春の風景をぼんやりと見ていた。 |
| あいかわらず侍女萌えなfaithです。お客様おいてけぼりで侍女街道まっしぐらです(笑。 今回も今までいろいろいぢめていた侍女さんにご登場頂いています。 とはいえ彼女は前のCGで、王宮勤めを辞めちゃってると言う設定ですので、今回は夢の中でいろいろ災難に遭っていただきました(^^;。 やっぱりひらひらドレスは、甲冑と並んで描いてて楽しい題材ですねェ。下半身を覆うゆったりしたスカートと、タイトな上半身の対比とかが好きです(^^)。胸のラインも強調されますしね(笑。 もっとも実際のドレスは、こんな風に薄布一枚破いたらもう素肌、って事はありえないのは重々承知しております(^^;。 そこいら辺はあえて無視して、萌えとエッチさ優先で描いてます。 あと、今回は悪夢の中の体験って事で、いつもよりいぢめ方を激しくしてみました(鬼畜)。 まあ、リアルの方では幸せ一杯、という設定にしたので、この位は勘弁してください侍女さん(笑。 さて、このCGは、当館の100万ヒット記念、ということで描こうとしていたのですが、遅れに遅れてこのテキスト書いてる段階ですでに106万くらい。完全に時期ハズしちゃいましたです。面目ないです〜(^^;。 せっかくお祝いだからドレスを着たキャラで華やかに行こう、と思ったのに・・・くぅ、無念。 |